山田井ユウキ

ニコニコ動画に吸収された、MADフラッシュという文化

2009-03-04 23:28:27

 

builder読者の皆さん、こんにちは。山田井ユウキです。

 

突然ですが、ニコニコ動画、見てますか?

YouTube見てますか?

その他の動画サイトもいっぱいあるけど、見てますか?

 

時代はまさに大動画時代!

ブロードバンド回線の発達、そして動画を簡単に共有できるサイトの登場により、インターネットは空前の動画ブームを迎えています。 

今やネットのエンタメの中心は動画であり、各種動画サイトがきっちりと収益を上げられるようになればその地位はさらに盤石のものになることでしょう。 

 

そこでふと思い出したのが――。

かつてネットのあちこちにいたフラッシュ職人たちのことでした。

 

フラッシュというと、「企業のサイトでよく使われているアレね」と合点する方が多いと思うのですが、ここでいうフラッシュは2000年頃から主に個人サイトの間で流行したMADフラッシュのことです(色々な呼び方がありますがここでは便宜上“MADフラッシュ”と呼称します)。

ピーク時にはそうしたフラッシュの制作者が巷に溢れ、まとめサイトも星の数ほどあったのですが、いつの間にかその多くが消滅、または方向転換してフラッシュから離れてしまいました。

今回の「ネット黎明期を支えた個人サイトたち」は、そんなフラッシュ職人の中でも最大級の人気を誇る「砂糖水HP」をご紹介します(注意:音声が流れます)。

 

――砂糖水HPを訪問していきなり驚かされるのは、トップページにこれでもかと貼り付けられたサムネイルの数々。

実はこれ全部フラッシュ作品で、クリックすると再生することができます。

ナローバンド時代はけっこう読み込みに時間がかかったものですが、今やってみると一瞬でした……時代は着実に進んでいるようです。

 

サムネイルが多すぎてどれを見ればいいかわからない、という人にお勧めなのは、ペルリ提督シリーズ。

ご存じペリー提督の肉声(!)ネタは今見てもかなり破壊力のある笑いを提供してくれます。

砂糖水HPは誕生からもう8年近く経つ老舗サイトですが、今も制作者である砂糖水さんは新作フラッシュを発表するなど活動を続けており、たまに更新される日記からその様子をうかがうことができます。

 

さて。

 

現在、フラッシュの用途として主流となっているのは、企業サイトや広告バナーなどでの演出、やわらか戦車に代表されるアニメ、あとは簡単なゲーム等々……。

では砂糖水HPに置いてあるようなちょっとアングラ臭のするMADフラッシュ文化とその職人たちはどこに行ってしまったのかといえば、これはもうニコニコ動画に吸収されたのでしょう。

といっても別にフラッシュ文化が衰退したわけではなく、いわゆる「動画」の一ジャンルとして新たなポジションを獲得したということです(たとえば「FLASH」でニコニコ動画を検索すると3600件以上がヒットします。旧作の転載だけでなく新作も積極的に投稿されているようです)。

その一方で「こ~こはど~この箱庭じゃ?」のように、ニコニコ動画の枠には収まらないフラッシュコンテンツも根強く残っています。

今後こうしたエンタメコンテンツがどうなっていくのかはわかりませんが、「面白いものを作りたい」という職人たちの精神がある限り、僕はMAD文化を追いかけていこうと思います。 

 

※このエントリは ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet Japan編集部の見解・意向を示すものではありません。
  • 新着記事
  • 特集
  • ブログ