SOAと仮想化の関係は?--常に進化を続けるBEAのミドルウェア戦略
BEAは、1995年にトランザクション処理を最適化するTPモニター製品「Tuxedo」の権利をNovellから買取り、その開発、販売、サポートの提供を目的に設立された会社だ。BEAという会社名は、最後のCEO(BEAは2008年4月29日にOracleによる買収が完了している)であるAlfred Chuang氏をはじめ、Bill Coleman氏、Ed Scott氏という3人の創立者の頭文字からきている。
BEAはまず、Tuxedoによりアプリケーションとデータベース間の最適化を実現。続いてアプリケーション間を連携させるアプリケーションサーバに注目し、1997年にオブジェクト指向テクノロジであるCORBAをベースとした「BEA M3」の開発を表明する。
しかし1998年9月に、Javaベースのアプリケーションサーバを開発していたWebLogicを買収。同社の製品を「BEA WebLogic」として製品化したことや、オブジェクト指向テクノロジの主流がCORBAからJavaへと移り変わったことで、BEA M3の機能はBEA TuxedoおよびBEA WebLogicへと統合されている。
BEA WebLogic発表後のBEAは、もはや説明の必要はないだろう。BEAは設立から10年目の2005年にワンビリオンカンパニー(売り上げ10億ドル企業)に成長した(当時、ソフトウェア企業のワンビリオンカンパニーは10社程度)。これほどの急成長を遂げた企業は、IT業界全体を見てもそれほど多くない。
BEAは2007年、BEA Virtualization 2.0の提供により、VMwareにより仮想化されたサーバ環境上で、仮想化されたSOA環境を動作させる仕組みを実現。企業により高いビジネス価値を提供できるインフラの提供を開始した。
その後、BEAの仮想化における取り組みは、この連載で紹介しているとおりだ。考えてみるとSOAもアプリケーションを仮想化するためのひとつの手法といえるのかもしれない。
さて、Oracleにより買収されたBEAだが、2008年7月1日に発表されたOracleの新しいミドルウェア戦略では、予想通りWebLogicやTuxedoがOracle Fusion Middlewareの中核として今後も提供されることが明らかになった。
BEAの仮想化技術についてもOracleは評価しており、本連載でも紹介した「BEA WebLogic Operation Control」や「BEA Liquid VM」は、「Oracle WebLogic Suite」や「Oracle WebLogic Application Grid」の一部として引き続き提供されることになる。
個人的には1996年の日本BEAシステムズ設立から注目し、取材などを通じてお世話になった会社なのでなくなってしまうのは非常に残念だ。TuxedoやWebLogicなどのBEA製品が、Oracleの中でどのように進化いていくのか、今後も見守っていきたいと思っている。
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