「クラウドのある世界」はどれだけ便利?--自分たち専用のクラウドを作る
クラウドという形態のサービスが可能となってきた背景には、いくつか理由があります。
1つ目が、PCサーバの高性能化です。現在入手できるPCサーバは安価でありながら高性能なCPUと、豊富なメモリを搭載するようになりました。世の中で動作しているPCサーバのほとんどは、その有り余ったパワーを遊ばせているような状態にあると思います。
2つ目は、広帯域かつ信頼性の高いネットワーク環境の普及です。このネットワークのおかげで、遠隔地にあるサーバにもストレス無くアクセスできる環境が整いました。特に、日本はネットワークに関しては世界一の水準にあると言っても良さそうです。
3つ目に、OSSの普及を上げられると思います。OSSを採用することにより、リーズナブルな価格でサービスを提供することが可能となります。特に、クラウドサービスなど大規模に事業を行なう場面では、このメリットが大きくなります。
クラウドはこれらのメリットを最大限に活かしたサービスです。最初はゆっくりとクラウドの利用が進むと思いますが、コンピュータの使い方の主流になるのは時間の問題のように感じられます。クラウドは、スケールメリットが大きい事業形態であるため、クラウド業者に多くのコンピュータ資源が集中することにより、更にコストダウンが進みます。利用者はより安価に、より強力なクラウドサービスを受けられる時代になりそうです。
これまでもITの世界では、コンピュータのダウンサイジングの進行、LANとインターネットの普及により、ある瞬間を境として、その前後でコンピュータの使われ方が大きく変りました。クラウドの時代が近づくにつれ、またそのときと同じくらい大きなインパクトのある変化が起きようとしています。技術者としては不安もありつつ、その時代を体験できるのは楽しみなことではないでしょうか。
前置きの話が長くなってしまいましたが、次回から技術的なところに話題を移していきます。まずは、基礎知識として、Amazonのクラウドサービスとは、具体的にどのようなサービスで、どのような機能を提供しているかを見ていきたいと思います。
筆者紹介
VA Linux Systems Japan 高橋浩和・小田逸郎・箕浦真(MAIL)
各種OS、仮想化、Linux Kernelおよびオープンソースにおける高度な技術と経験を基盤とした、技術コンサルティング、開発、インテグレーションとソフトウェアソリューションを提供。VA Linuxは、2000年9月に設立され、Linux Kernelや仮想化に関するグローバルレベルの技術力をベースにLinuxおよびオープンソース業界を牽引する中核企業として成長を続けている。
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