まずは仮想化のこれまでを総ざらい:BEAの「仮想化2.0」とその先を探る
仮想化と聞くとOSの仮想化を思い浮かべるかもしれない。しかし、BEAの「Virtualization 2.0」ではJavaの仮想化も実現されている。適用範囲の広がる仮想化のこれまでと今後を見てみたい。
BEA Systemsは、同社の仮想化戦略を具現化する新製品「BEA Virtualization 2.0」を、2008年2月12日に発表した。同製品は、Javaアプリケーション稼働環境を仮想化する「BEA WebLogic Server Virtual Edition」および仮想化環境の動的な管理を行う「BEA WebLogic Operations Control」で構成される。
それでは、BEA Virtualization 2.0とは何であり、この製品を活用することでどんなメリットがあるのだろうか。また、なぜBEAが仮想化なのか、BEA Virtualization 2.0でBEAが目指すゴールはどこにあるのか、この連載ではBEAが推進する仮想化戦略について紹介する。今回は、まず仮想化の現状である「仮想化1.0」についておさらいしておこう。
新しくはないが重要なテクノロジ
仮想化と聞くと、VMwareをはじめ、オープンソースのXenやMicrosoftなどの仮想化ソフトウェアを思い浮かべるのではないだろうか。これらのソフトウェアは、ハイパーバイザと呼ばれるテクノロジを活用することで、オペレーティングシステム(OS)環境を仮想化し、効率的なサーバ環境を実現できることから多くの企業に注目されている。
この仮想化を実現するテクノロジには、大きく2つの方法がある。ひとつは1台の物理サーバを複数の論理サーバ(仮想サーバ)に分割して利用する方法であり、もうひとつは複数の物理サーバを1台の論理サーバに統合して利用する方法だ。前者はVMwareやBEAが推進する仮想化であり、後者はクラスタリングやグリッドコンピューティングとして知られている。
こうした仮想化テクノロジは、特に新しいテクノロジではない。たとえば、IBMのオープンメインフレームサーバである「IBM Systems z」では、プロセッサやメモリ、I/Oなどのリソースを論理的に分割し、それぞれを独立して動作させることができるLPAR(Logical Partition:論理的区画)テクノロジを1988年より提供している。
同様の仕組みをオープンシステムで実現したのが、VMwareやXenなどのテクノロジといえる。ちなみに、VMwareが設立されたのは、IBMがLPARの提供を開始したちょうど10年後の1998年。翌年の1999年には最初のデスクトップ仮想化製品である「VMware Workstation」を、2000年にはサーバ仮想化製品である「VMware GSX Server」および「VMware ESX Server」の提供を開始している。
一方、クラスタリング製品としては、NECの「CLUSTERPRO」やサイオステクノロジーの「LifeKeeper」など、すでに数多くの製品が販売されている。また、グリッドコンピューティング製品としては、日本オラクルのデータベースグリッド製品「Oracle RAC(Real Application Clusters)」などがある。
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