IPアドレスの読み方 その2--ネットワークのイロハ(5)
前回は、IPアドレスの仕組みや、ネットワーク部とホスト部、クラス分けについてお話しした。今回は、「CIDR」や「サブネット(マスク)分け」について解説しよう。
また、前回、今回と登場の予告をしていた「サブネット(マスク)分け」とは、このCIDRを含む考え方の1つで、ネットワーク部を細かく区切ることだ。つまり、サブネットを増やすことである。サブネットとは、ネットワークを管理する際に管理単位となる小さなグループで、例えばクラスBをサブネット分けし、サブネットを増やすことで、部署単位やグループ単位にIPアドレスを分け与えることができる。新規や追加でアドレスを申請する必要がなくなり、自由度も高まる。
また、サブネット分けをする際には、サブネットのネットワーク部の範囲を自由に設定できる。これを「VLSM(Variable-Length Subnet Mask)」という。例えば、部署A(サブネット)では端末が254個、部署B(サブネット)では、125個のアドレスが必要だとすると、以下のようにネットワーク部を変えることができる。
最後に「IPv6」についてお話ししよう。
先に述べたとおり、元々IPv6はIPアドレス枯渇問題が起因となっていた。IPv4が32ビットで構成されるのに対し、IPv6は128ビットだ。16進法では以下のように表される。
IPv6では、IPアドレスが3.4×10の38乗と膨大な数を提供できるため、パソコン等の機器類の他にIP電話や家電等への付与も考えられ、次世代のネットワーク化の基盤として考えられている。特に日本では、大手キャリアや政府関連組織も推進しており、エンタープライズの分野でも、実際に使用するケースはまだ限られているものの、システム開発の提案依頼書などで記載されるようになってきた。
欧米では、IPv4アドレスが数多く割り振れられているという実情と、一般で使用する「グローバルIPアドレス」と、社内などのプライベートな領域内でのみ利用する「プライベートIPアドレス」を変換する「NAT(Network Address Translation)」機能、また「ポート番号」も変換する「IPマスカレード」機能などによってIPアドレス枯渇問題が回避できるという公算から、IPv6への移行は日本やアジア諸国に比べあまり積極的ではない。また、IPv6とIPv4は基本的に互換性がないことや、技術的にもまだまだ発展の余地があるといった課題などもIPv6普及の阻害要因となっているようだ。
ただ、日本と同様に政府機関等でIPv6への使用を喚起する状況も生まれてきたことから、今後は状況が変化していくだろう。ちなみに私が勤めるノーテルネットワークスでは、積極的にIPv6への対応を推進している(少し宣伝させていただきます)。
筆者紹介
宮本健一(みやもと けんいち)
ノーテルネットワークス エンタープライズアンドチャネルズ営業本部
エンタープライズマーケティング プロダクトマネジャー
担当製品:
L4-7スイッチ、セキュリティ製品、他
経歴:
1998年某大手通信事業社入社。法人営業、通信機器マーケティングを経て、2005年11月ノーテルネットワークス入社。現職へ。
一言:
Web 2.0、SOA、SaaS等とアプリケーション分野では新たな波が押し寄せており、それを支えるネットワーク分野も革新が行われています。新たなテクノロジーによる、新たなマーケットの創造を考えつつ、自分の知らない世界(分野)については、こっそりと「超基礎」コーナーから勉強する。そんな日々のギャップを密かに楽しんでいる今日この頃です。
- 0人の推薦記事
- 0人がクリップ
-
ソーシャルブックマーク(-)
- トラックバック(0)
- 特集: ネットワークのイロハ (7件)
- 今日のトップ記事
- 昨日
- 4日前
- 5日前
- 6日前
- 7日前
- ホワイトペーパー
- 話題のタグ
ソーシャルテクノロジーをビジネスに利用する
Linux必携のオフィス向けアプリケーション10選
iPhoneでQRコードの読み取りを試す、しかし
Oracle VM Managerで仮想マシンを動かす
グルジアに渡ったカメラマンの全記録--大国に翻弄される人々の息遣い
iPod touchで音声通話が可能に--Fringを早速試す
Mozilla Labs、Firefoxで地理情報を認識活用できるプラグイン「Geode」を正式発表
DelphiのパフォーマンスをDelphiで改善:エンバカデロの製品戦略
社内政治を生き抜くための教訓10箇条
グリーンITの第一歩は見える化です
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
ZDNet Japan Green IT
これからの時代のセキュリティ対策
ERPパッケージの導入を成功させるコツ
Techno Exchange