私たちのFirefox 3--Googleと機能で競合するも「ユーザーが選択できればいい」
Firefox 3の大きな特徴としてHTML 5のオフライン機能に対応したことが挙げられる。これはGoogleのGearsと競合するものだが、Mozilla Japanは「たくさんの選択肢があることで本当のオフライン機能の使い方というものを作っていければよい」と語る。
前回、Firefox 3で加えられた注目すべき機能のひとつとしてオフライン機能を紹介した。同様の機能を持った拡張としては、Googleが提供している「Gears」がある。このような競合する技術について、Firefoxの開発者はどのようにとらえているのかを聞いた。
1 競争に勝とうというわけではない
Firefox 3で加えられた新しい機能の中には、すでに他のベンダーや団体によって実現され、Firefoxの拡張として提供されているようなものもある。
オフライン機能はその代表例であり、Firefox 3のそれはGoogleの提供しているGearsを使っても同等の操作を実現できる。このように、技術の競合に対するMozillaのスタイルについて、浅井氏は次のように説明している。
「我々は別に競争に勝とうという意識で作っているわけではなくて、お互いに切磋琢磨していい技術やサービスを作っていければと考えています。例えばFirefoxで実装した新しい技術と同じものが他のベンダーからリリースされたとしても、それは技術を評価して頂けたということで歓迎しますし、逆に我々も使ってみていいと思ったものを積極的に導入しています」
Gearsについても、Firefoxの標準として採用するのかという話が持ちあがったことがあるという。浅井氏は次のように続ける。
「これは米国の開発者がメディア向けに語った話なのですが、Gearsのいいところはそれを入れなくてもいいことだ、ということです。Firefoxにとって絶対に必要なのはオープンスタンダードなHTML5のサポートなので、HTML5のオフライン機能を実装しました。それ以上のものについてはユーザが選択できればいいと思いますし、たくさんの選択肢があることで本当のオフライン機能の使い方というものを作っていければよいと考えています」
2 オープンな場が重要
そうは言ってもアプリケーションの開発者からすれば、どの技術を選択すべきかということは頭の痛い問題でもある。
オープンスタンダードなHTML5についても実際に仕様が確定するのはまだ先のことであり、今はいいと思われるものを次々と取り込んでいる段階というのが実状だ。これについて中野氏の見解を聞いた。
「確かに選択肢が増えるということはそういう側面もありますが、ひと昔前のブラウザ戦争の頃のような混乱は生まれないと思っています。今は各ベンダーが仕様をドキュメント化して公開していますし、最終的にはお互いにコンセンサスをとって共通の方向に持っていこうという動きもあります。議論もオープンな場で行われているので、次の世代の動向も掴みやすくなっています」
また、現在は開発者や仕様策定者が組織の枠を越えて活動していることも多いため、特定のプロダクトのためにというよりも、お互いに良いものを作ろうという意識の方が強いのだという。
仕様策定者同士や、仕様策定者と開発者によるディスカッションも頻繁に行われており、結果的にアプリケーション開発者に対しては「本当にいいもの」を提供できるようになるだろうとのことだ。
3 ウェブブラウザだけでRIAを実現する
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