C/C++の処理系と開発環境:無料のものを総まとめ

沖林正紀
2007-12-20 19:15:00
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 C/C++は、プログラミングを行うのに必要な道具となる処理系と開発環境が豊富に揃っている。ここでは特にPC向けで無償版が存在するものを紹介しよう。

C/C++の処理系

 C/C++の処理系には、プログラム言語により記述されたソースコードを読み込んで解釈し、実行できるようにするコンパイラやリンカが含まれている。種類によっては、中間コードを読み込んで実行するVM(Virtual Machine : 仮想マシン)というしくみが存在するものもある。

GCC(the GNU Compiler Collection)

 GCCはLinuxの世界で最もよく知られた処理系といって良いだろう。オープンソースにより開発が進められ、GPLライセンスで公開されている。Windows環境でもMinGWやCygwinをインストールすると利用可能になる。

 当初GCCはGNU C Compilerの略称で、C言語のコンパイラのみが提供されていたが、現在はC++やObjective-Cなど、別のプログラム言語のコンパイラも含む集合体(コレクション)となっている。

 とはいえ、現在でもオプションなしでgccコマンドを実行すると、それはC言語のコンパイラおよびリンカとして機能する。別の言語によるソースコードをコンパイルするには、オプションをつけるか、別のコマンド(g++, gcjなど)を実行しなくてはならない。

 実行形式でコンパイルされた結果は、ライブラリがリンク可能である限り、そのまま実行が可能だ。そのかわり、プログラムの実行状態に問題が生じたときには、意図しない動作をしてしまうリスクもある。

 言語の解釈はISO/ANSIに基づいているが、これからISO規格に含まれる予定のC++0x規格にもいち早く対応するなど独自の拡張も行われている。しかし、その拡張がまた標準として取り込まれるという循環が成り立っていることもあり、研究レベルから組込み開発まで、多方面で活躍している。

Visual C++

 Microsoftが開発しているVisual Studioの製品体系に含まれる、Windows環境では最も多く利用されている開発環境だ。いくつかのEditionに分かれており、それによって搭載される機能が異なっている。

 当初は有償の製品版のみだったが、現在は無償のExpress Editionも存在している。そのため入門編でこれを利用し、その機能に飽き足らなければ有償のEditionに移行するという手段をとることができるようになった。これにより、Windows環境のプログラミングをはじめやすい環境が整ったといえる。

 ソースコード作成だけでなく、GUI環境を生かしたコードアシストなど開発者を支援する機能も多く搭載されている。そのため、より正確には処理系を含んだ開発環境といったほうがよいかもしれない。

 ただしExpress Editionでもダウンロードファイルの容量が数百MBに及び、ディスク容量も多く必要なので、インストールの前には空き容量を確認しておきたい。

 現在のVisual C++では、VMを含む.NET Framework環境上で動作するプログラムがデフォルトで作成できる。直接Windows上で動作するプログラムを開発するには、別途Windows SDKをインストールしなくてはならない。

Borland C++ Compiler

 こちらもWindows環境のコンパイラで、CodeGear(Borland Software)のWebサイト上で登録すると無償でダウンロードできる。C++Builderという有償の開発環境から分離したものだ。

C/C++の開発環境

 ここでいう開発環境は、ソースコードの作成やデバッグを行うソフトウェアのこととする。Visual C++は処理系も含んでいるので説明を省略する。