RIA時代だから知っておきたい「データ可視化」:ILOG Elixirとはなにか?
フランスに本社を置くILOGは、主要事業の「ビジネスルール管理システム(BRMS)」と「最適化ツール」が著名。しかし、現在はもうひとつの事業が大きな柱となっている。その事業とはデータの「可視化」だ。
アドビ システムズが開催したウェブ開発者向けカンファレンス「Adobe MAX Japan 2009」にあわせ、ILOGから製品責任者のErwan Paccard氏と、技術担当者のDamien Garbarino氏が来日した。
ILOGとAdobeをつなぐ「可視化」、そしてこの事業を支える製品「ILOG Elixir」について話を聞いた。
ILOG Elixirの売りは「リッチ」
まずはILOGという企業についての概要と、Adobeテクノロジーとの関わりを教えてください。
当社は1990年代に設立された企業で、コンポーネント技術を軸としたいくつかの製品群を備えています。世界中に顧客を持ち、日本を含む各国にオフィスがあります。しかし、当社に関する最近のニュースで最も知られているものとしては、IBMが今年1月にILOGの買収を完了したことかもしれませんね(笑)
特に可視化に関しては、これまでJavaや.NET、C++といったプラットフォームに対して、非常にリッチなUIコンポーネント群を提供してきました。そして、AdobeのFlexテクノロジーに基づいた製品もあります。それが「ILOG Elixir」です。
ILOG Elixirとはどのような製品なのですか?
一言でいうと、「Flex 3およびAIR向けのリッチUIコンポーネント群」です。2年以上の開発期間を経て、2008年の2月に1.0をリリースしました。純正のFlexコンポーネントなので、「<mx:Button>」などと通常のコンポーネントと同じ感覚で利用できます。
Flex Builderとも統合されているため、デザインビューでドラッグ&ドロップによるコンポーネント配置を行うことも可能です。
ILOG Elixirの売りは、なんといってもリッチであることです。これは口で説明するよりも、実際に見ていただくのが一番でしょう。こちらにいらっしゃってください。(と、隣の席を勧められる)
1.0においては、コンポーネントは7つあります。1つ目にご紹介するのは3Dチャートです。
これは自社開発の3Dエンジン上でグラフを描画しており、グラフの回転やズームもできます。使い方は標準ライブラリに含まれるチャートコンポーネントと変わりませんし、それらに負けず劣らず種類も豊富ですが、より豊かな表現力を備えています。
3Dエンジンを自作したんですか?
そうです。グラフの表示に特化して開発した3Dエンジンなので、コンパクトで動作が軽いのが特徴です。Flash Playerはバージョン10で3Dサポートが追加されましたが、ILOGが開発したエンジンもかなり速いので、Flash Player 10に合わせて書き直すつもりは今のところありません。
次はゲージです。ここにお見せしたもののほかにも、半円型のゲージやダイアル式に値が切り替わるコンポーネントもあります。さらに、高度なカスタマイズを行えるようなフレームワークを提供しています。
ゲージコンポーネント(出所:アイログ)
そしてマップコンポーネントです。ベクタグラフィックスでマップを描画するコンポーネントで、Google Mapsと競合するようなものではありません。ベクタ形式なので自在にズームを行うことが可能で、区画ごとの色分けやFlexコンポーネントのオーバーレイにも対応しています。
組織図コンポーネントは、ズームやドリルダウンにより、組織全体の構成から、構成員の詳細情報に至るまで、あらゆるレベルの情報を容易に把握することができます。
ガントチャートもあります。従業員や会議室などのリソースについて、空き時間などを把握するのに使えます。また、ILOG Elixir 2.0からは、プロジェクト管理にも使用できるタスクベースのガントチャートも付属します。
次はレーダーチャートです。タイプの異なる複数の指標を用いて、製品比較を行う場合などに用いられますよね。
最後はツリーマップです。あまりなじみのない形式のチャートかも知れませんね。ひとつひとつの四角の面積がデータの合計値を表しており、階層構造を成しています。大量のデータがどのように分布しているかを一見で把握できます。
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