Snow Leopardで「QuickTime X」が採用されるも、64bitへの移行はまだ過渡期
Snow Leopardには、ユーザーインターフェースが一新されたメディアプレーヤー「QuickTime Player」が収録されている。このソフトが大きく依存するマルチメディア再生環境「QuickTime X」は、64bit対応や並列化API「Grand Central Dispatch」の支援によりパフォーマンスが改善、HD品質の映像も軽々と再生する。アップルの言葉を借りれば、パフォーマンスは従来比で最大2.4倍とのこと。
だが、しかし。確かにSnow LeopardではQuickTime Xが採用されているが、QuickTime 7 APIを使用するアプリケーションはまだ多い。多いというより、QuickTime Playerを除けば、ふだんエンドユーザーが触れる「QuickTime」の大半はQuickTime 7ベースのままだ。
たとえば、ウェブブラウザで使用する「QuickTime Plugin」。fileコマンドでバイナリ部分を調べれば、対応アーキテクチャはi386とppcのみで、x86_64は未収録ということがわかる。静止画のフォーマット変換などに利用するコマンド「sips」(/usr/bin/sips)については、コマンド本体は64bit対応であるものの、リンクしているQuickTimeフレームワーク(/System/Library/Frameworks/QuickTime.framework)は、64bit対応していないQuickTime 7ベースのものだ。
アップルはQuickTime 7が登場した頃から、Cocoa/Objective-CからQuickTimeを制御するAPI「QTKit」の利用を、開発者に推奨しはじめた。しかし、アップル純正品ともいえるQuickTime PluginやsipsがQTKitベースでない、言い換えればQuickTime Xと64bit対応の恩恵を受けない「古い」プログラムだということは……サードパーティーを含めたQuickTime Xへの完全移行は当分先、しばらくはQuickTime 7との共存が続くものと考えられる。
- ホワイトペーパー


