あなたがプログラムを理解できない10の理由:第5回

たにぐちまこと(H2O Space.)
2008-06-03 08:00:00
プログラムの学習には、曖昧な動機、上がらないモチベーション、多数のエラーなど、様々な障壁が存在する。しかしそれでも、ものを作ることは楽しいではないか。最後のメッセージは「楽しもう」だ。
最新特集【一覧】

楽しもうとしていない

 最後は、簡単だが最も難しいことで、スクリプトを「楽しむ」事である。

 スクリプトは、大人になってから「英語」を学ぶようなもので、新しい外国語を学ぶのに近い。

 スラングを含めたすべての単語を暗記することなど不可能だし、今日明日で外国人を相手に話せるようにならないのと同様、スクリプトも最初はつたないもの作りから始まり、徐々に語彙(=ファンクションの数など)が増えていくようになるわけだ。

 初めは思い通りに意志が伝えられず、書いてみても出るのはエラーばかり。なにが悪いのか分からず、もどかしい思いをすることだろう。それは、言葉を覚えたての子供が、親に自分の言いたいことを分かってもらえずにもどかしい思いをするのと同じようなことなのである。

 何度もそういった経験をして、少しずつスムーズに会話ができるようになるのだ。

 とはいえ、そんな苦行を乗り越えられるとは、プログラマはどんな強靱な精神の持ち主かと思われるかも知れない。しかし、プログラマは単にそれが楽しいのだ。

 新しい知識を身につけ、自分の考えをコンピュータに伝えて、思い通りにスクリプトを動かす。そうして作ったシステムが、自分の作業を楽にし、人に喜んで使ってもらえる。

 そんな事がたまらなく楽しく、だからこそスクリプトを勉強し続けるのである。

 言葉を話すのに才能がいらないのと同じで、スクリプトに才能やセンスは必要ない。ただ唯一、私たちがコミュニケーションをすることが「好き」だから言葉を使うのと同様、ものを作るのが「好き」だからスクリプトを使う、スクリプトを勉強するという気持ちになることだ。

 それこそが、スクリプトを使えるようになる第一歩である。