あなたがプログラムを理解できない10の理由:第2回
「良い入門書」は人によって違う
よく「良い入門書はありますか?」とか「わかりやすい書籍はどれですか?」といったことを聞かれることがある。しかし、それに対する有効な答えが返せることはほとんどない。
なぜなら、入門書というのは著者や出版社が考えている「ターゲット」と、それを受け取る側が合致しなければ、どんな名著と呼ばれる書籍でも、うまくいかないのである。
ターゲットというのは、何も「初級」か「上級」かと言ったところにとどまらない。理数系のセンスを持っている人なのか、文系のセンスを持っているのか。細かいことにこだわる性格か、スピード感を求める人か。じっくり派なのか、飽きっぽい性格なのか。そのような性格や考え方によっても、最適な入門書は変わってきてしまうのだ。そのため、誰にでもオススメできる書籍などというのは存在しないのである。
例えば、筆者の場合も最初は名著と呼ばれるC言語の古典的な入門書や、Visual Basicの「Microsoftオフィシャルブック」といった書籍を読んでみたが、全く理解することができなかった。逆に、レビュー記事などで「間違いだらけ」などと書かれているような書籍の方が、内容をグングン理解できるというようなこともあった。
ただ、一度ある程度理解ができると、先に理解できなかった古典的入門書やオフィシャルブックなども、しっかり理解できるようになった。その後は英語の文書やインターネット上の断片的な情報でも理解することができるようになったりした。
その人の理解度やフィーリング、性格などでも、「合う書籍」は全く変わってしまうのである。
まずは、気になる書籍を買ってみて、読んでみる。分かりにくかったり、内容に飽きてしまったら、別の書籍を買ってみる。その程度の気持ちで、その一冊に固執せずに入門書を購入してみよう。
入門書を読んでもサッカー選手にはなれない
最後は当たり前の話かも知れないが、サッカーの入門書をいくら読み込んでもサッカー選手になることはできない。理想的なキックのフォームや、ルールを頭にたたき込んだとしても、実際にボールを蹴ってみる事をしなければ、感覚が掴めないのである。
スクリプトもそれと同様で、まずはやってみないことにはなにも始まらないのだ。人の作ったプログラムを見よう見まねで作ってみる。自分の作ってみたいスクリプトを、とにかく作り始めてみる。これが、実は一番手っ取り早い学習法なのだ。
では、学習において入門書は「使えないのか」といえばそんなことはない。サッカーであれば、ボールを蹴ってみると思い通りの方向に飛ばない。相手にボールを取られてしまうなど、「問題点」が分かってくるだろう。
その状態で入門書を読めば、自分に足りないものや、それまで思っていた自分の中の「常識」を補正することができるだろう。
スクリプトも同じで、やっていくと自分の中で「間違った常識」や「足りない部分」が出てくる。そういった知識を「補正」したり「補完」するには、書籍は欠かせない存在なのだ。
あくまでも、最初の入り口として入門書だけで勉強するのは、なかなか難しいと言うことだけである。
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