アドビ、ウェブアプリの告知をデスクトップに届ける「Adobe Wave」を公開
アドビは自身が主催するカンファレンスにおいて、ウェブサービスの告知をデスクトップに表示するAIRアプリケーション「Adobe Wave」を発表した。サービスプロバイダー側もAPIなどを利用することでAdobe Waveに対応することが可能だ。
Adobe Systemsの開発者向けカンファレンス「Adobe MAX 2008」が11月18日(米国時間)に開幕した。初日の基調講演では同社CTOのKevin Lynch氏がソフトウェア開発の現在と変革を説明した。
Lynch氏が挙げた変化は、
- Client+Cloud(クライアントとクラウドコンピューティング)
- SocialComputing(ソーシャルコンピューティング)
- Devices+Desktop(デバイスとデスクトップ)
これらの3つ。講演では3つの変化に沿って進んでいるAdobeの技術開発の様子が説明されたが、本稿では「ソーシャルコンピューティング」に対応するAdobeの新サービスを紹介する。
Adobe Waveがデスクトップにメッセージを届ける
ソーシャルコンピューティングとは、コミュニケーションがテレビやラジオのように一方的な形態をとるのではなく、複数のユーザーによるやり取りが中心となる変化を示す言葉だ。
ユーザー間のやり取りが重要になれば、その間を流れるメッセージの重要性も増す。ユーザーは1つたりとも、知り合いのつぶやきを逃したくないのだ。Adobeはこうした変化に対応するため、「Adobe Wave」のプレリリースを発表した。
ユーザーにとっては、Adobe Waveはウェブサービスの告知をデスクトップに表示するAIRアプリケーションとして映るだろう。各種ウェブサービスが流すさまざまなメッセージは、ウェブサイトへアクセスしなければ知ることができないことも多い。Adobe Waveはそうした通知をユーザーのデスクトップへ届けることができるというわけだ。
AdobeがこうしたNotificationサービスを提供する理由は、AIRの特性にあるようだ。AIRには、Windows環境ではシステムトレイに、Mac OS X環境ではドックに直接メッセージを表示することが可能で、もちろんシステムに常駐することもできる。これは告知を受け取るプログラムとして非常に有用な特徴といえる。
また、ウェブサービスはどうしてもブラウザというウィンドウ(枠)に縛られてしまうが、AIRはウィンドウの書き出しが可能。加えて、ウィンドウの書き出しは抽象化されているため、ローレベルにアクセスすることなく開発できるという利点もある。また、クロスドメインの制限もないため、複数のウェブサービスの告知をまとめるアプリケーションとしてうってつけだったのだ。
Adobe Waveにはもう1つの側面がある。それはサービスプロバイダー側の活用だ。プロバイダーがAdobe WaveのREST APIやPublisher Portalを利用すると、ユーザーのデスクトップにカスタマイズした告知を送ることが可能だ。今回のプレリリースのタイミングで、既にUSTREAM、Digg、MySpace、PownceなどのサービスがAdobe Waveに対応している。
ソーシャルコンピューティングという点では、クローズドテストが続けられていた「Adobe Cocomo」が今回、無償のパブリックベータとして公開された。
Cocomo(コードネーム)はFlex開発者向けのPaaS(Platform-as-a-Service)。既存のFlexアプリケーションに対して、リアルタイムのコラボレーション機能を容易に追加できるサービスだ。
Lynch氏は「複数の人々をこうしたネットワークにつなげて、動的にデザインをかえていくことができるようになった」と語っている。
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