Adobe AIRによるRIA開発:富士通グループのサイト運営を支えるCMS

笠井美史乃
2008/10/02 21:33

アドビのセッションでは、習得したウェブ技術をそのまま活用できるAIRのRIA開発が紹介された。また、富士通グループのウェブサイト運営業務を支えるCMSを、AIRで構築した事例も紹介している。富士通グループはAIRによる独自開発のCMSで、年間数億円のコスト削減に成功したという。

 9月29日に開催したbuilder tech day「User Interface & beyond」。アドビシステムズによる講演は、同社の轟啓介氏による「Adobe AIRによるRIA開発-概要編-」と、富士通デザインの吉川嘉修氏、富士通ソフトウェアテクノロジーズの増田雅伸氏による、独自開発CMSとその開発プロセス紹介の2部構成で行われた。

ウェブ技術をそのまま活用できるAIR

 轟氏はまず、現在の状況を次のように説明した。IT環境がクライアント/サーバシステムからデスクトップアプリケーション、そしてウェブアプリケーションを経てRIAへと、よりリッチでグローバルな方向へと進化しており、RIA市場が急速に注目を集めていると指摘。Adobe AIRはこうした状況の中で、デスクトップ向けRIAのための実行環境としてリリースされたという。

 AIRは一言で言うと「ウェブアプリケーションをデスクトップに持って行くための技術だ」(轟氏)。

AIRアプリケーションは単一ファイルでクロスプラットフォームに対応する AIRアプリケーションは単一ファイルでクロスプラットフォームに対応する

 AIRは、HTML、JavaScript、Flash、Flexなどのウェブ技術でデスクトップアプリケーションを開発することが可能で、OSに依存することなく利用できる。また、ブラウザエンジンやローカルデータベースとして内蔵したSQLiteにより、複雑で大容量なエンタープライズ環境のアプリケーションを効率よく動かすことにも適しているという。

AIR開発ではウェブアプリケーション技術をそのまま活かせる AIR開発ではウェブアプリケーション技術をそのまま活かせる

 さらに、これからのRIA開発においては「見た目のユーザーインタフェースだけでなくパフォーマンスも含めたUX(ユーザー体験)」が求められ、そのためにクライアント/サーバ間のデータ連携や、効率的なデータ送信などのニーズが高まると指摘。それに対応するものとして、サーバサイドとクライアントサイドの連携を簡単に行うためのミドルウェア「LifeCycle Data Service ES」と、そのオープンソース版の「BlazeDS」を挙げた。

 轟氏の考えでは、今後のRIA開発はデータスピードも合わせてトータルに考える必要があるという

 また、轟氏はAIRがエンタープライズ環境にも親和性が高いことを強調。イントラネットを利用した社内システムや、インターネット上のウェブサービスでの活用だけでなく、エンタープライズマッシュアップも可能だという。

AIRはさまざまな社内システムやウェブサービスなどが混在した環境を統合できる AIRはさまざまな社内システムやウェブサービスなどが混在した環境を統合できる

富士通グループのウェブ業務を支えるCMS

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