ユーザーにとってはUIがすべて:UIデザイン原則をソシオメディアが語る
builder tech day「User Interface & beyond」の基調講演に登壇したソシオメディア取締役、上野学氏は「ユーザーにとってはUIがすべて」だと指摘する。ユーザーとは誰なのか?良いUIとはなんなのか?――ソシオメディアのUIデザイン原則を紹介する。
シーネットネットワークスジャパンは9月29日、builderとしては2回目のイベントとなる「builder tech day」を開催した。今回は「User Interface & beyond」をテーマに、ソシオメディア、マイクロソフト、アドビシステムズ、カールのスピーカーが登壇し、ユーザーインタフェースの現在と未来について講演した。
本稿では、ソシオメディア取締役である上野学氏の基調講演「ユーザーにとってはUIがすべて」を紹介しよう。
トイレにひそむUIのヒント
講演の冒頭、上野氏は米国の著名なデザイン・コンサルティング・ファーム、Adaptive Pathに2008年まで在籍していたDan Saffer氏と対話した際のエピソードを披露。
Saffer氏が「トイレにはユーザー・インタフェース・デザインの様々なヒントがある」と話していたことを紹介し、下の画像を示した。
上野氏が示したトイレの画像。レバー上の赤枠には「強く押して下さい」との注意書きがある
上野氏は赤色の注意書き「強く押して下さい」を読み、右隣のボタンのようなものを強く押したそうだ。しかし、水が流れることはなかった。
この注意書きは「(レバーを)強く押して下さい」を指示するもの。しかし、その隣にボタンのような形状をした突起物があることから、何を「強く押」すように指示しているのかわからないデザインとなっている。
上野氏は「ソフトウェアに限らず、普段の生活で皆さんは道具を使っている。道具はうまく使えなかった時に、初めて『これってなんかデザインが良くない』と気づく」と指摘する。つまり「デザインを意識せず、自然に使えている状態が良い」というわけだ。
エレベーターのボタンと内部のしくみ
ソシオメディア取締役の上野学氏
一方で、下から上へ階層順に整然と並んだエレベーターのボタンは、非常に直感的でわかりやすいユーザーインタフェースだ。「エレベータの内部にはそれなりに複雑なしくみがあるはずだが、ユーザーにしてみれば内部でどのような働きがあって動いているかを気にする必要がなく、シンプルな体験で合目的的に利用できる」と上野氏はいう。
こうしたユーザー体験(ユーザーエクスペリエンス)は、「一度その利便性を味わってしまえば、そのサービスを当たり前のものに感じてしまうほど我々のニーズをしっかり満たしている」(上野氏)。
そのため、今日の高度化するシステム開発は「複雑なしくみで成り立つサービスを、いかにシンプルな体験として提供するか」という点が課題だという。
では、シンプルな体験を提供する良いデザインを実現するためには、どのような技術、知識が必要なのであろうか。
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