Google Chromeに携わったキラ星のような開発者たち:コミックから読み解く
Google Chromeを予告したコミックでは、19人の開発者がChromeを解説している。Firefoxの貢献者たちは真のウェブプラットフォームを実現するために参集した。JavaScriptエンジン「V8」は仮想化のスペシャリストがプロジェクトを牽引した。サンドボックスを専門にする買収した企業のエンジニアがマルウェア対策を考えた。
Googleにとって制約であり続けたブラウザ
Googleは9月7日に設立10周年を迎えた。つまりChromeは10年目の節目のプロダクトと呼べる。
独自のウェブブラウザを開発するというアイディアは、初期のころから温められていたという。ただ、本社で行われた記者会見で「Chrome」リリースのタイミングについて質問されたSergey Brin氏が「数年前はずっと小さな会社に過ぎなかった」と答えていたように、初期のGoogleにはブラウザ戦争に飛び込めるほどの体力がなかった。2001年にEric Schmidt氏がCEOに就任した当時、Internet Exlorerのシェアがすでに90%を超えていたのだ。反旗を翻して敵対するよりも、まずはその中でオンライン事業者としての地位を確立する方が先決だった。
また、Googleにとってブラウザは常に制約であり続けた。Chromeのリリースは、この先はその枠内にはとどまらないという宣言である。過去数年にわたって同社は、GoogleブラウザやGoogle OSの指摘をかわしながら、着実にウェブブラウザの枠を広げられる開発チームを組織してきた。
そのヒントはリリース前日に公開されたChromeの概要を説明するコミックにも描かれている。ブラウザではなく、説明しているエンジニアの方に注目して読み返してみると、Chrome投入がいかに戦略的に行われてきたかが浮き彫りになる。
Google Browser Syncが退場した理由
プロジェクトのまとめ役は、最初に登場するBrian Rakowski氏だ。同氏は2002年に初のアソシエート製品マネージャーとしてGoogleに入社し、そしてGmailのローンチ(2004年4月)を担当した。
GmailはGoogle Maps同様、ローカルソフトのようなスムースな動作の実現を課題の1つとする。XMLHttpRequestやSockets、プリフェッチなどを採用し、反応時間の高速化が追求された。言い換えればブラウザの制約にもがき続けたプロダクトの代表である。
開発チームは常に自前のランタイムを切望していただろう。それゆえに同氏はChromeのプロダクトマネージャーには打ってつけの人物と言える。
Rakowski氏は過去に「Google Browser Sync」も手がけていた。Firefoxのブックマークを複数のPCで同期するFirefoxのアドオンだ。だがFirefox 3に対応することなく、この拡張機能はオープンソース化された。便利なアドオンだったのになぜ……と思った人も多いと思う。
GoogleにおいてFirefox向けアドオンを手がけていたエンジニアの多くは今、Chromeに吸収されているのだ。
ChromeとFirefoxの「なぜ?」
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