「SOAの孤島」は徹底的に排除せよ
翻訳校正:南紀奈子
多くの企業がSOA戦略を最優先事項の1つに掲げているが、全社におよぶ包括的なプロジェクトを進めているケースはごく少ないことが、最近の調査からわかった。
SOAはすべてを結びつけるものではなかったか? それがほんとうなら、多くの企業に広がっている「SOAアイランド」とは一体何なのだろう。
こうしたテーマについて、IBMのLeif Davidson氏とともにウェブセミナーを開く機会があった。1月にebizQが244社を対象にして行った調査結果を踏まえたセミナーである。
この調査から、企業が今現在進めている戦略として、サービス指向アーキテクチャが確固たる地位を占めていることが明らかになった。多額の予算を惜しまずにつぎ込もうとしている企業も少なくなかった。2007年中にSOA予算を増やしたと回答した割合は、53%におよんだという。
だが同時に、社内のさまざまな組織が開発したあらゆるサービスプロジェクトを網羅する、包括的な単独SOAプロジェクトといったものは、どの企業にも存在しないことも浮き彫りになった。それどころか、ほとんどのSOAもしくはエンタープライズサービスプロジェクトは、個々のビジネス部門が内々に作り出した、限定的な問題のみに対処するもので、「孤島」と化してしまっていた。
企業の各部門は、これらのSOAプロジェクトを開発および実装する際に異なるフォーマットや技術を採用しており、それが事態をいっそう困難にしている。エンタープライズサービスをサポートするのに、アプリケーションサーバを使用しているケースはよく見られるが、ミドルウェア上でコンポジットアプリケーションを利用したり、エンタープライズサービスバス(ESB)に依存していたりするところもある。事実、同一社内でSOAを構築およびサポートするときに、そうしたアプローチを含む複数の方法を用いている企業は全体の3分の1に上っていることが、このたびの調査からわかっている。
さらに同調査は、これらのサービス実装の大部分が、いまだにミッションクリティカルシステムと接点を持っていない現状も暴いた。もっとも、再利用するためにデザインされたサービスが増えるとともに、こうした現状は急速に変わりつつある。SOAベースサービスを大量に保有する組織の数が、安定して伸び続けていることも明らかになった。100件以上のサービスを稼働させている組織の数は、年末までにおよそ2倍となり、9%から16%へ増加する見込みだという。
要は、SOAに対するアプローチは1つだけではないということだ。SOAの構築には複数のソリューションが必要だが、それもいずれは、信頼性のより高い、シンプルかつフレキシブルなインフラストラクチャとビジネスを生み出すものでなければならない。
この問題は、2つの関連し合う側面から解決を図れる。1つ目は技術的な側面の話で、すなわち連携だ。5社に1社はすでにインフラストラクチャを連携させ、ESBや仲介サービスの複数のインスタンスをサポートしている。ESB1つだけで膨れあがるSOAを管理しようとしても、長続きはしない。今回の調査では、インフラストラクチャが連携しているSOAは、サイロ状態を脱却し、エンタープライズ規模のSOAへ進化しやすくなるとの結果も出ている。
2つ目は、ビジネス面の重要な要素であるガバナンスだ。いろいろなサービスがごちゃ混ぜになったまま終わるか、企業内のどのエンドポイントでも、経営活動を適切にサポートできる機能的なSOAに成長するかは、効率的なガバナンスにかかっている。調査対象となった企業の多くは、ガバナンスの緊急的必要性を認識しながらも、実際の取り組みはIT部門に任せきりだった。こうした傾向は、特に小規模企業において顕著だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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