「Firefox」は最高のコミュニティープラットフォーム--モジラCEOが語る未来像
翻訳校正:吉武稔夫、中村智恵子、佐藤卓、緒方亮、長谷睦
「Firefox」は「Facebook」などのライバルを押しのけて、コミュニティー型ウェブプラットフォームとしての地位を確立できるのだろうか?モジラの最高経営責任者(CEO)と会談した筆者がその可能性を探る。
こうしたコミュニティーによる貢献は、Firefoxの直近のリリースでも実証されている。最新版のFirefoxは、37の言語にローカライズされた状態でリリースされた。そのうちMozillaが作成したのはたった1つ、英語版だけだ。これに対し、社内リソースではMozillaをはるかに上回るMicrosoftが「Internet Explorer 7」を初めてリリースしたときは、英語版しかなかった。
コミュニティー的側面は、品質保証プログラムにも反映されている。Mozilla内で品質保証をおもに担当している人間はそれほど多くない(8〜10人)が、ナイトリービルドをダウンロードし、インストールしている人の数は1万人を超える。こうしたコミュニティーからのフィードバックは速やかで、「このページでタイ語が文字化けしているじゃないか」といった具合に、とてもストレートだ。Schroepfer氏によると「少しギョッとするような報告もある」とのことだが、これはMozillaが「外部の」賛同者を数多く獲得していることを示す重要な指標とも言える。
確かに、Firefoxはコミュニティーを形成している。では、Mozillaに、これを活かして大きく飛躍しようとの考えはあるのだろうか?
Weaveの図式提供:Mozilla
それを確かめるため、私はLilly氏とSchroepfer氏に、Mozillaはリソースをどこに投じようとしているのか訊ねてみた。戦略的目標として重点を置くのはどこなのだろうか?
これに対し、Mozillaにとって最優先の務めはよりよいブラウザの開発を続けていくことだと、Lilly氏は答えた。さらに「ごく標準的なブラウザ」体験の枠を越えるステップとして、「Weave」、モバイル、プラットフォームとしてのFirefox、ユーザー統計の4つがあるという。Lilly氏はこの4点を重点的に検討している。
では、この4点について簡単に説明しておこう。
- Weave:ブラウザ版の「クラウド」サービスと言えるものだ。デスクトップアプリケーションをインターネットベースのサービスと連携させるAdobe Systemsの「AIR」に近い。
- ユーザー統計:Mozillaほどの幅広いユーザー層があれば、ComScoreやNielsenのようなインターネット測定サービスをオプトイン方式で行なうことも可能だ。たとえ参加率が低くても、基盤となるユーザー数が多いため、既存のネット測定企業よりも企業活動に役立つ情報が集まるだろう。Mozillaは、顧客情報を慎重に取り扱わねばならないことを認識しているが、どれだけの情報を共有するかはユーザー自身に決めてもらうのが最善のモデルだと考え、多くのデータを提供していく予定だ。
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