OSのアップグレードでつまづく10の要因:いまも「お守り」は手放せない?
翻訳校正:吉井美有
OSアップグレード。対象が個人PCであれ企業の資産であれ、またどのような思想に基づいて提供されるソフトウェアであれ、どことなく先の読めない響きを持つ言葉だ。今回はVistaへのアップグレードのティップスを取り上げる。
#5:互換性のないアプリケーション
OSのアップグレード時によく発生するもう1つの問題として、アプリケーションが実行できなくなることが挙げられる。お気に入りのゲームができなくなるというのであれば少し不快に思うだけで済むかもしれないが、ミッションクリティカルなビジネスアプリケーションが実行できなくなった場合には悲惨なことになる可能性がある。
互換モードを使ってこの問題を回避できることがある。Vistaにおいて互換モードでアプリケーションを実行するにはまず、そのアプリケーションの実行ファイルを右クリックして[プロパティ]を選択した後、[互換性]タブをクリックする。そして、[互換モードでこのプログラムを実行する]チェックボックスをチェックしてから、そのアプリケーションがこれまで動作していたOS(例えばWindows XP(Service Pack 2))をドロップダウンボックスから選択する。
これでだめなら、別の解決策として、Virtual PCやVMWareのような仮想ソフトウェアを用いてXPなどの旧OSを仮想マシン上で稼働させるという方法がある。互換性のないアプリケーションを仮想マシン上にインストールすることで、Vistaデスクトップ上のウィンドウ内で使用することができるようになる。なお、旧OSを仮想マシン上で実行するにはそのOSのライセンスが必要である点に注意してほしい。
もちろん、別の選択肢として、アプリケーションをVistaと互換性のあるバージョンにアップグレードするという方法もある。
#6:不適切なOSのエディション
OSのアップグレード時にうまくいかないこととして、他にどういったことがあるだろうか?Vistaでは特に、アップグレードプロセスを終えてから不適切なエディションだったと気付く場合がある。というのは、Vistaの場合は販売店で入手可能なエディションが4つあり、提供されている機能セットがそれぞれのエディションで異なるからである。
Home Premiumエディションをインストールした後で、そのPCがWindowsドメインに参加できないことを知ったとすればどうだろうか?あるいは、Businessエディションをインストールした後で、Windows DVDメーカーが搭載されていないとわかったとすればどうだろうか?また、Home BasicではVistaらしい魅力的なビジュアルを実現するAeroインターフェースがサポートされていないということをあなたは知っていただろうか?
インストールするエディションを選択する前に、どのような機能が欲しいか、あるいは必要であるかを明確にしておこう。MicrosoftのサイトにVistaの各エディションの機能一覧がある。だが、不適切なエディションをインストールしてしまっても、失敗だったとあきらめる必要はない。Windows Anytime Upgradeプログラムを利用することで、より多くの機能を備えたVistaのエディションがオンラインで入手できるようになるのだ。同プログラムの詳細についてはこのページを参照してほしい。
#7:データの喪失
あなたのデータというものは、コンピュータ内にあるものの中で最も貴重なものである。OSやアプリケーションは再インストールすることができるものの、データはしばしば唯一無二のものであり、二度と作り直すことができない可能性もある。(ハードディスクを完全に消去した後で最初からインストールを行う場合とは異なり)OSをアップグレードする場合、あなたのデータには何の影響もないはずだが、もしも何かがうまくいかなかったときにはどうなるのだろうか?
当然のことだが、OSがインストールされているパーティションとは別のパーティションにユーザーデータを格納しておくことが望ましい。また、ユーザーデータを物理的に異なるハードディスクに格納しておけばさらに良い。そして、ユーザーデータを保護する最も良い方法は、サーバなど、ネットワーク上にあるコンピュータに格納しておくことである。ユーザーデータをどこに格納しようとも、定期的なバックアップ、特にOSのアップグレードを行う前のバックアップを忘れないようにしよう。
貴重なデータが失われることは最も苛立たしいことであるものの、OSのアップグレード時に起こる問題のなかでは最も回避が容易なことでもある。
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