「GPGPU」はこれからのOSのキーワード

2008/11/18 11:25:10

近頃話題のGPGPU(General Purpose GPU)。6月に次期Mac OS X(Snow Leopard)で「OpenCL」のサポートが表明されるなど、OSレベルでの目玉機能と目されている節もあります。そこで、ここ数ヶ月のニュースをもとに、今後GPGPUがどのような形で普及するのかを考えてみました。

一番ホットなところでは、ATI Streamに対応したCatalystドライバーを12月にリリースする、というAMDの発表が挙げられます。この新ドライバーにより、市場に流通している数百万にもおよぶRadeon HDカードを利用し、最高17倍ものビデオエンコードの高速化を実現できるといいます。

ライバルと目されるNVIDIAは、CUDAのパワーをアンロックするドライバ&ユーティリティ集「GeForce Power Pack」を8月にリリースしました。公開後2週間で100万ダウンロードを突破したことからも、ユーザがGPGPUに寄せる関心の高さがうかがえます。

ATI StreamとCUDAは、GPUベンダー主導によるプロプライエタリな実装ですが、OpenGLの旗振り役で知られるKhronosとAppleが策定を進めるOpenCLは、特定のベンダーに依存しないオープンな仕様となる予定です。ただし、こちらの記事にあるように、CUDAの技術をベースにするのではないか、という見方が有力です。最近発売されたMacBookシリーズが、全機種でNVIDIA製GPUを採用していることからも、むべなるかな、といったところでしょう。

Microsoftはといえば、DirectX 11でのGPGPUサポートを表明しています。「Compute Shader」と呼ばれるGPGPU実装は、特定のベンダーに依存しない、透過的な並列処理モデルを実現するとのこと。DirectXと統合されていることから開発が容易で、かつパフォーマンス面でも有利になることが予想されます。

現時点ではGPUベンダーがドライバや開発キットなどの形で提供しているGPGPU実行環境ですが、上述したとおり、今後はOSのフレームワークとして提供されていくものと予想されます。KhronosとAppleが中心となりOpenCLが開発され、AMDがDirectX 11およびOpenCLのフルサポートを表明した事実からは、もはやGPUベンダー単独によるGPGPUの仕様策定が行われる時期ではない、ということができるでしょう。GPUパワーを活用する、異種混在型の並列処理技術(ヘテロジニアス・コンピューティング)の今後に注目です。

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