ああ機能縮小……個人がGoogleとどう付き合うか
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。ご存知、鴨長明「方丈記」にある世の無常をうたった名文だ。現代語訳にして、川面の泡は消えては生まれ……このくだりを思い出すと、「泡」に喩えるのが無礼なことは先刻承知だが、Googleが実験的製品として次々公開する製品/サービス群を連想せずにはいられない。
数日前、私が利用しているオンラインサービス「Google Groups」の機能縮小が発表された。11月にはファイル共有機能のうちアップロードと、ページ作成機能が停止されるという。来年2月には、ファイルのダウンロードも停止されファイル共有機能自体が消滅、事実上「Webからも読み書き可能なメーリングリスト」になる予定だ。
Google Groupsは、ファイル共有機能とメーリングリスト機能を併せ持つ掲示板サービスで、筆者は自分が住むマンションの管理組合絡みの連絡網として活用。大量の書類(ファイル)に目を通す大規模修繕事業を円滑に進めるには、添付ファイルの容量制限を気にする必要がなく、Webでもメールでもメッセージをやり取りできる同サービスはとても使い勝手がいいものだった。Google Labsの試験運用を卒業したサービスゆえに、長く利用できそうだと踏んでいたのだが。
それにしても、Googleは見切りが早い。新たな取り組みは必ずやメディアに取りあげられ、注目を集めるが、一方では多くの製品/サービスが打ち切られている。アップロード機能がなくなり事実上YouTubeとPicasaに統合された「Google ビデオ」、コラボレーションプラットフォーム「Google Wave」、メモやWebサイトの情報を書き留めておける「Google ノートブック」などなど。サービスそのものはいまだ利用できるにしても、開発終了が宣告された段階で“終わった”も同然だ。
Google Groupに設置している我らが掲示板は、引越し先を確保次第早々に移転する。管理組合のメンバー全員が高いITリテラシーを持つわけではないため、アカウントさえ設定してしまえば扱いのラクな同サービスは去りがたいが仕方ない。せめてサービスを継続できる有償のアップグレードパスを設けてくれれば、とも思うが、ドライに打ち切られてきた製品/サービス群の有り様を見るに、期待するだけムダだろう。
我々一般ユーザが、突然のサービス終了/機能縮小という無情、もとい、無常から身を守る方法は1つ。なんらかの収益モデルが構築できそうなサービスかどうか、将来の発展が見込めるサービスかどうかを見極められる嗅覚を身につけることだ。少しでも不安材料がある場合は、深入りせず片足を残しておけば、ダメージは少ないはず。問題は、その嗅覚を身につけるのがとても難しいことで……
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「ああ機能縮小……個人がGoogleとどう付き合うか」のような「現れ」を、しかたないさ~、無料だもの。で片付けてはならない。
選択肢のない状況を作ってはならない。
もっとも、「利便性の放棄」という最強の武器は残されてはいる。