未来は明るい「VirtualBox」

2009-05-19 08:40:09

 OralcleによるSun Microsystemsの買収発表から、はや1ヶ月が経過しようとしています。その後、Sunの株主による集団訴訟の提起ということはありましたが、買収完了に向けて着々と策が講じられるものと思われます。

 Sunが支援しているオープンソースプロジェクトですが、現在のところはいずれも静観する方針のようです。OpenOffice.orgは「楽観的」としていますし、OpenSolarisコミュニティについても悲観的な意見はあまり聞こえてきません。メーリングリストを読むと、IBMではなくてよかった、とむしろ好意的に受け止めているようですし。

 ところで、Oracleはその後も企業買収による勢力拡大を続けています。昨日の18日にはXenベースの仮想化ソフトを開発するVirtual Iron社の買収を発表しました。Oracleは自社製品として「Oracle VM」を有していますから、顧客基盤から言えば、最大手のVMware、Microsoftとタッグを組むCitrixに伍する仮想化ソフトベンダーになった、と言えると思います。

 そうなると、微妙な立ち位置になるのが、Sunが2008年に独Innotek社買収により獲得した仮想化ソフト「Virtual Box」です。他と比較すると、Virtual Boxは明らかにデスクトップ向け(というよりデスクトップ/ワークステーション向け製品しかリリースしていない)ですから、エンタープライズ/サーバ指向が強いOracleが今後どう扱うのかが読めません。Orcaleによる買収が報じられたとき、(データベース製品が競合する)MySQLの動向が取り沙汰されましたが、いわゆるLAMPとして低価格帯サーバにセットするという需要はあるはずです。Virtual Boxは、その点で弱いですよね……

 ただ、完全にコミュニティベースになれば、話は別でしょう。無償の仮想化ソフトとして需要はあるはずですし、Oracleの思惑から開放されます。Red HatとFedoraとか、Mozilla CorporationとThunderbirdとか、OSSプロジェクトを切り離した前例もあります。日本語マニュアルが提供されるなど、日本にも協力者が存在しますから、未来は明るい……というより別な未来がある、と考えていいのではないでしょうか。

※このエントリは builder メンバーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および builder編集部の見解・意向を示すものではありません。